先週の日曜日、すっかり食欲がなくなったサクラを病院へ連れて行く。念入りな検査をしてもらうとやはり十二指腸のあたりに腫瘍が出来ていることが分かった。さらに腸の方にも癒着が見られた。
「開腹手術をして病巣の特定、摘出が出来るけれど・・。」と先生の説明を受けたが、高齢でもあり、不要な苦しみを与えたくない、毎日、点滴に通うので苦しまないよう、痛みのないようにと頼んだ。
あれから9日目。毎朝、病院に通っている。始めは抗生剤、吐き気止め、ステロイドも同時に投与してもらったけれど今はまさに命の水ともいえる点滴だけになった。
幸い、数回吐いたりしたけれど毎日すやすやと寝ている。
四女のSakiも急遽、帰省して病院へ一緒に行ったり、湯たんぽを用意したり・・。
昨日は院長先生が診察担当だった。院長先生とは長い付き合いでペットを通して我が子たちの成長も見てくれていた。ウサギが近所の猫に襲われて連れて行った時、16年前、拾ってきたサクラを初めて診察してもらった時、交通事故に遭ったどら猫(本当にドラだった!)を夜遅く診てもらい先生と二人でレントゲンを撮った時などなど色んな場面を思い出す。母親でもある先生と子供の話をしたり・・ドラちゃんのときは先生が看取ってくれた。最期の様子を話しながら野良で生きてきたドラちゃんが人間を信用しなくなっていること、でも最後は優しい目をしてご飯も食べたという話、先生と泣きながら身体を拭いてあげた。動物たちのお陰で素敵な女性の一人と出会えたと思う。
その院長先生が昨日は私たち二人に又、素敵な話をしてくれた。
「幸せに生きてきた動物はこんなふうに普通に死んでいくんです。生まれて生きて普通に・・。死ぬことは特別なことではないのです。」先生は話ながら涙を浮かべる。猫や犬の一生は私たち人間に比べたら短いものだ。手の平に乗るほどの小さな命から老いること、死を迎えることを教えられる。サクラの寝顔を見ながらやっぱり出てくる言葉は「ありがとう。」しかない。
昨年の秋、三女のペット「ソラ」ちゃんと
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実はこのペットクリニック、院長一人で開院して今では他の先生たちが7名、VTが7名に他数名という大所帯。札幌地区でも評判だ。
サクラ、ウェンディ・・お母さんね、君たちのおかげで新しいステップを進められそうだよ。本当にありがとう。